建築施工管理技士の第一次検定では、木質構造に関する問題が頻出します。
本記事では、これらのテーマにおける重要な用語や概念を、試験対策だけでなく
実務にも役立つ形でわかりやすく解説します。
建築施工管理技士を目指す方はもちろん、
建築士試験の受験者や建築設計に携わる方にも有用な内容となっています。
これを機に、試験勉強と実務知識の両立を目指しましょう!✨

工法の種類と特徴
在来軸組工法
在来軸組工法は、柱や梁などの線材を組み合わせて構築する工法です。
日本の伝統的な木造建築に広く採用されており、以下のような特徴があります。
特徴
- 空間設計の自由度が高い。
- 部材ごとに施工できるため、増改築がしやすい。
- 接合部の強度確保が重要であり、施工精度が問われる。

(参考:公益財団法人日本住宅・木材技術センター 在来軸組工法住宅と枠組み壁工法住宅)
枠組壁工法(ツーバイフォー工法)
枠組壁工法は、壁・床・天井のパネルで建物を構成する工法です。
欧米を中心に発展し、日本でも普及が進んでいます。
特徴
- 壁が建物全体の水平力と鉛直力を負担する。
- 気密性・断熱性に優れる。
- 施工の効率が良く、工期が短い。
- 設計の自由度は在来軸組工法に比べやや低い。

(参考:公益財団法人日本住宅・木材技術センター 在来軸組工法住宅と枠組み壁工法住宅)
構造材の注意点
通し柱
2階建て以上の建物の隅柱には、基本的に通し柱を使用します。これは、建物全体の耐力を確保するためです。
ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力に補強した場合は、必ずしも通し柱とする必要はありません。
- 通し柱とは?
1階から上階まで貫通する柱。 - 隅柱とは?
建物の角に位置する柱で、耐震性・耐風性に重要な役割を果たす。 - 接合部の補強方法
金物補強や仕口の工夫により、通し柱と同等以上の耐力を確保する。
通し柱に対して、各階部分のみで使用する柱を「管柱」と言います。
ウッドショックと言われた木材価格高騰を背景に、管柱と補強金物を用いて
通し柱同等以上の耐力として建設を行うケースが増えた、という調査結果もあります。

(参考:日本住宅新聞 金物で補強する『管柱』の住宅が増加)
燃え代(もえしろ)
木材は燃焼すると表面が炭化し、内部の燃焼が抑えられます。
建築基準法では、燃えた後に残る断面(残存断面)の長期荷重応力度が短期の許容応力度を
超えないように設計する必要があります。
- 残存断面とは?
燃焼後に残る健全な木材部分。 - 「長期荷重応力度が短期許容応力度を超えないようにする」とは?
焼け残った部分だけでも、長期荷重(自重や積載荷重)に対する木材の耐力が不足しないようにする。
つまり「火災後も地震などの短期荷重が作用しない限りは大丈夫なようにしましょう」という意味。
直行集成板(CLT)
CLT(Cross Laminated Timber)は、繊維方向が直行するように積層・接着した集成材です。
大型木造建築に利用され、強度と加工のしやすさが特徴です。
- CLTとは?
Cross Laminated Timber(直交集成板)の略。 - 一般的な製材と比べた特徴
弾性係数・基準強度が小さいが、寸法安定性に優れる。 - 他の集成材の種類
- LVL(単板積層材):繊維方向を揃えた積層材。高い強度を持つ。
- GLT(集成材):繊維方向を揃えて接着した材。梁や柱に用いられる。
CLTは、日本CLT協会の公式YouTubeチャンネルに多くの動画が上がっており、
製造方法や特徴など基本的な情報から、様々な建設関連企業へのインタビューなど
面白いコンテンツが充実しているので、観て学べる良いチャンネルになっています。
まとめ
本記事では、木質構造に関する頻出知識を解説しました。
工法の種類と特徴
- 在来軸組工法は線材(柱と梁)の組み合わせで構築する。空間設計の自由度が高い。
- 枠組壁工法(ツーバイフォー)は枠組み壁で構成する。壁で水平力と鉛直力を同時に負担する。工期が短い。
構造材の注意点
- 2階建て以上の隅柱は通し柱とする。
ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力に補強した場合はその限りではない。 - 燃え代に断面に生じる長期荷重応力度が、短期の許容応力度を超えないようにする。
- 直行集成版(CLT)は引板/ラミナを繊維方向が直行するように積層接着したもので
弾性係数、基準強度は一般的な製材の繊維方向の値と比べ小さい。
これらの知識は、建築施工管理技士試験だけでなく、
建築士試験や実際の設計業務でも活用できる重要なポイントです。
基本的な考え方を身につけて、試験では確実に得点しましょう!
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