はじめに
2024年に初挑戦した、1級電気工事施工管理技術検定(1次検定)に
一発で合格することができました。
当初の勉強法は、参考書として過去問・解説集を購入して
過去5年分を2周くらいする、ありきたりでマンネリ化しやすい方法でした。
これだと途中から飽きが来てしまうのと、
過去問のワンポイントしか知識が深まらない点が気になり始めました。
そこで、勉強方法を変えてみようと思い至りました。
ちょうど時期的にも、ChatGPT-4oがリリースされた後だったので
ChatGPTでどこまで試験勉強が+αできるかな?という興味もありました。
結果的に試験には合格でき、ChatGPTの使い方も理解が深まりました。
今回は、具体的な勉強方法と、このやり方を通して感じた利点についてご紹介します。
根本的な部分は、幅広い試験勉強に活用できるものだと思いますので、
試験勉強方法に悩んでいる、マンネリ化を感じている、ChatGPTに興味ががある
と言った方は是非お試しください!
ChatGPTの概要
ChatGPT自体の説明や、変遷については、様々なところに情報があるのでここでは割愛します。
私が勉強した時点での情報については以下の通りです。
・2024年3~6月の約4カ月間。ChatGPT-4o(無課金) または Copilot/BingChat(無課金)を活用。
・勉強時間は、平日1~2時間、休日2時間。不定期だったので週平均にすると5時間程度。
・前半2ヶ月は、参考書の周回しました。全体の難易度と出題範囲を理解しつつ、
頻出問題のポイントと自身の得意分野の目星をつけて回答範囲を絞るのが目的。
・後半2ヶ月はChatGPTを活用した過去問ベースの勉強に切り替え、マンネリ化を防止と
過去問出題のワンポイントだけの知識にとどまらないように基礎知識や周辺知識の深堀りする目的。
・試験勉強に課金したのは過去問集1冊と、参考書1冊でしたが
正直、過去問は過去問サイトがたくさんあったし
参考書はChatGPT勉強法が活用できたため、振り返ればまったく不要でした。
ChatGPTを活用した勉強法
前置きが長くなってしまいました。
具体的なプロンプトを、ChatGPT・Copilotの応答例を挙げてご紹介します。
*ChatGPTでも同レベルの応答を確認できていますが、
2024年7月28日現在ブラウザ版のエラーが生じているため割愛します。
エラー解消次第、折を見て追加します。
*応答例については、プロンプトや時期(バージョン)によって再現性は変化するので
ある程度返答例のストライクゾーンは変わるものとして、あくまで一例として見てもらえればと思います。
▼プロンプト
試験問題の勉強をアシストしてください。
試験問題の設問と選択肢を入力します。
以下の点に注意して出力をしてください。
・設問の内容を踏まえて、選択肢の中から正答を選んでください。
・各設問の正否を解説してください。
・解説は高校生でもわかるレベルで分かり易くしてください。
・専門用語などは、解説の末尾の【備考】にその定義や略語や別称や、
具体的な役割を分かり易い例で教えてください。
・計算が必要な場合は、計算に使用する公式について解説してください。
・出力のフォーマットは以下の通りとしてください。
【正答】
{正答の番号}
【各設問の解説】
{各選択肢の番号}・・・{各選択肢の正否}
{各解説}
【備考】
{専門用語などの個別解説}
上記のプロンプトを指示したうえで、具体的な過去問題を入力します。
ここでは、過去問.comさんから 令和5年度(2023年)午前 イ 問6 をコピペしてきました。
▼応答例
このようなかたちで、指定したフォーマットで回答してくれます。
正答・設問の回答・備考の説明内容も実際に正しく、このレベルの問題であればハルシネーションは見受けられませんでした。
実際、過去問.comさんのサイトにある過去問をランダム出題してChatGPTで解いていく中で
正答を間違える・ハルシネーションの解説をするケースは、1~2割程度の印象でした。
ChatGPT勉強法のメリットとデメリット
この勉強方法を通じて感じた、メリットとデメリットは以下の通りです。
・単純な過去問集を説き続ける勉強法によるマンネリ化を防止することができる。
・過去問を覚えるだけのピンポイントの学習ではなく、基礎知識や周辺知識の肉付けが容易。
・ブラウザ版だけでなく、iOSアプリ版も活用することで
iPhoneから24時間いつでも、どこでも勉強することができるため
移動中やちょっとしたスキマ時間でも、参考書を広げたレベルの勉強効果が得られる。
・ネット上の無限のリソースへのアクセスをChatGPTがしてくれるため
過去問集や参考書を購入するコストが不要になる。
・プロンプトを調整すれば、ChatGPTと会話するようなかたちで知識を深めることができるので
目で過去問を読む、手で写経のように書いて覚える、とは違った対話式での記憶定着ができる。
(GPT-4o以降のマルチモーダル強化による音声入出力を活用すれば、まさに会話そのもの)
・誤答やハルシネーションはいまだ一部に残るため、100%の信用性はない。
・過去問.comさんのように充実した過去問掲載サイトがない試験だと入力するネタが無いため、
ペーパーテキストを見てタイピングによる転記 or 音声読み上げで入力することになり、効率が悪い。
・ChtaGPT-4oは一定の応答量を超えると課金が必要となる。
(が、直近で GPT-4o mini がリリースされたのでデメリットが軽減されています)
まとめ
ChatGPTを活用した勉強方法について、
具体的なプロンプトと応答例を示してご紹介しました。
個人的には試験験合格と、ChatGPTの理解・プロンプト能力のUPという二兎を追って二兎とも得られた良い経験でした。
今後もこの勉強法は続けていきたいと思っていて、むしろこれが自分の中のスタンダードになりつつあります。
前半で申し上げた通り、根本的な部分は幅広い試験勉強に活用できるものだと思いますので、
試験勉強方法に悩んでいる、マンネリ化を感じている、ChatGPTに興味ががあると言った方は
是非ともお試しください。
最後に、この試験勉強法を模索するにあたり参考にさせて頂いた書籍をご紹介して終わりたいと思います。
試験勉強法以外でも、日常生活やビジネスシーンに役立つTipsが多いので
色々なインスピレーションが生まれる良本だと思います。
▼そもそも、今後ChatGPTがあるのが当たり前の世界でのスタンダードが何か?を知ろう。
▼いま、ChatGPTがやれることがどこまで拡充されているか?を分かり易く解説してくれています。
▼ChatGPTを搭載してMicrosoft Officeの各ソフトでの作業をアシストしてくれるCopiotの基礎知識を理解するならこちら。
今回は、プラントエンジニアリングからは少し視点を変えた内容でしたが
自己研鑽のための試験勉強や、実務レベルでも非常に役立つChatGPT活用術などは
今後も積極的にご紹介していきたいと思います。
それではまた次回、⛑ご安全に!⛑