2024年の公害防止管理者試験、出題傾向はどうなる?

公害防止管理者試験

経済産業省で行われている委員会のうち、
産業環境対策小委員会が 2ヶ月ほど前に行われ、
その関連資料が公表されました。

この委員会では、 定期的に「公害防止管理者」の制度が議論されています。
少し遅れた記事になりますが、今回はその内容を追ってみます。

2023年の試験出題傾向の変化について

私自身は、会社入社後に公害防止管理者試験を知り、
数年置きに少しずつ守備範囲を広げながら受験しています。

この委員会をウォッチするきっかけになったのは全くの偶然で、
ある日試験について検索しているうちに、産業環境対策小委員会の資料に行き当たりました。

この委員会では公害防止管理者制度について、

産官民の有識者が集められ定期的な討議や意見調整が行われており、
最近の動向として、2016年~2022年の委員会の中で 「公害防止管理者試験の改善」について
複数回にわたり議論が重ねられています。

そして、昨年度の試験で公害防止受験者界隈(?)のSNSを賑わせたのが、
一部の試験科目での、従来の出題傾向からの大きな変化でした。


詳細については、以下の過去記事にまとめてありますのでご参照ください。

今回の記事では大きく2つ

 ①直近の産業環境対策小委員会で、 公害防止管理者試験について言及されているか?
 ②昨年度に引き続き、2024年度の試験も過去問に対して変化を付ける出題傾向を続けてくるのか?


についてまとめました。 先に言っておきます。

「ぶっちゃけ全然分からないw」

2024年2月の産業環境対策小委員会について

詳しい資料は、以下のリンク先に公表されており、
討議内容もWeb会議の録画がYouTubeで視聴できます。

参考:第12回産業構造審議会 産業技術環境分科会 産業環境対策小委員会

今回の小委員会の内容を端的にまとめると
 ①公害防止管理者試験の話題には触れられていない
 ②議題に挙がっているのは、公害防止管理者制度そのものの見直しについて
 ③具体的な見直しの議論対象は、

  デジタル技術の活用による「立入検査」と「公害防止主任管理者の兼務」
というものでした。

②と③の結論については、
 ②オンライン会議システムを使って立会検査をすることも有りにしていこう
 ③デジタル技術を活用して公害防止主任管理者が複数工場を兼務できるようにしよう
というものでした。

いずれも、労働人口の減少に伴う社会的・産業的な背景が

制度の見直しを後押ししているものと考えられます。

公害防止管理者の試験制度についての議論は、

2024年2月の委員会では取り上げられず、でした。

2024年の試験も変化を付けた出題傾向を続けてくるのか?

先に概要をまとめた、2024年の産業環境対策小委員会では
2023年度にがらっと出題傾向を変えた試験の結果については全く触れられていませんでした。
元々議題に挙げることになっていなかったのかもしれません。

また、試験の胴元である産業環境管理協会から出版されている
2024年度版の関連書籍についても、取り寄せてチェックしてみました。
(私自身が昨年撃沈している「大気特論」のみのチェックです)

内容を見てみたところ、2023年に出題された 過去問の傾向にはなかった
変化球問題に関しては全く解説がされておらず
概ね従来の内容を繰り返すだけの参考書となっていました(金返せw)

まとめ

直近の産業環境対策小委員会で、昨年の公害防止管理者試験の結果については触れられず
公式の参考書でも昨年度の変化球問題の解説がされていないところを見ると

・2024年は、昨年のような変化球問題を抑えて従来の傾向に寄せてくる
・ある程度の期間、出題傾向を見直した年数を重ねてから改めて傾向分析し総括する

のどちらなのかは、読み切れません。

今年・来年の出題傾向を積み重ねたうえであれば、
出題傾向から変化球が減っていれば前者変化球が複数年続くようであれば後者
といった推測できるかもしれませんが、現状どちらとも取れません。

技巧派ピッチャーのキレキレの変化球で、初級ストライクを取られたバッターの気分ですね。
そういうことなので、2024年の受験について、あえて試験傾向を抑えるために1球見送るのか、
変化球もあることを念頭にバットを振るのかは、各受験者の予定や受験費用との相談にもなるでしょう。

私はブログネタにもなるので今年もリベンジします!

骨は拾ってください!w
受験される方!一緒に頑張りましょう!

それではまた次回、⛑ご安全に!⛑


👇2024年度向けの公害防止大気・水質関係、胴元である産業環境管理協会の過去問
解説はこちらから!

マコト

産業系(食品加工/製鉄/特殊金属加工/電子部品/半導体)、化学系(化学製品/火力発電/バイオマス発電)、環境系(産廃処理/下水処理)など、多岐に渡る業界のプラントで、設計・施工管理・試運転・保守管理の業務全般を経験したプラントエンジニア。
様々な視点から、プラントエンジニアやプラント業界に関わる方にプラスとなる情報を発信したいと思います。

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