公害防止管理者(大気関係)試験のいち分野である「大気特論」で
1~2問目に出題されるのは、各種燃料の特徴に関する記述です。
今回は気体燃料のうち、LNGとLPGの違いについて、過去問の出題傾向を踏まえて押さえたいポイントをまとめました。
試験では毎年必ず出題される分野で、確実に得点を稼ぎたい設問になります。
CO2やSOx排出量の少ない燃料として重宝されるガス燃料ですが、
細かい性質の違いを理解すると、その運用形態なども自然と理解がし易くなります。
最低限の基礎知識として身に着けておきたい内容です。
受験の有無にかかわらず、是非一度目を通して両者の違いを理解しておきましょう。
LNGの特徴
Liquefied Natural Gas の略で、液化天然ガス。
メタン(CH4)が主成分。比重は0.6。常圧で-162℃に冷やすと液化する。
液体から気体への体積変化は約600倍。LNGガス貯蔵設備からパイプラインで供給。
SOxの排出量はほとんど無く、CO2排出量は石油・石炭より少なく、LNGよりは若干少ない。
LPGの特徴
LPG
Liquefied Petroleum Gas の略で、液化石油ガス。
プロパン(C3H8)とブタン(C4H10)が主成分。
比重は1.5。常圧で-42℃に冷やすと液化する。
液体から気体への体積変化は約250倍。プロパンガスボンベで個別に供給。
SOxの排出量はほとんど無く、CO2排出量は石油・石炭より少なく、LNGよりは若干多い。
採取の割合は、原油から30%、石油精製過程から40%、天然ガスから30%。
JISでは、1種は家庭および業務用、2種は工業および自動車燃料用。
表でわかりやすく比較すると
それぞれの特徴をまとめて表で比較すると、以下のようになります。
(参考:岩崎産業株式会社 各種燃料比較)
公害防止管理者(大気関係)試験の「大気特論」で必出の、LNGとLPGの違いについてまとめました。
LPGは生活と結びついているガスなので、そこを軸足にLNGとの違いを覚えると理解が早いです。
大気特論では、燃料の種類と特徴に関する設問が必ず出題されます。
前々回は液体燃料について、前回は石炭について解説しました。
今回のガス燃料の基礎知識も含めて、合格に向けた基礎点固めのお役に立てればと思います。
公害防止試験試験まで残り1週間です!
基礎点固めとして、残りは「燃焼装置」、「脱硫プロセス」、「JISにおけるSOx/NOxの自動測定方法」
と言ったあたりをまとめて、試験前の配信ができればなぁ、と思っております。
*投稿時は2023年度の試験直前ですが、今後もこの辺りは
例年の頻出問題だと思うので、長くお役に立てると思います!
それではまた次回、⛑ご安全に!⛑
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