建築施工管理技士の第一次検定では、換気に関する問題が頻出します。
本記事では、これらのテーマにおける重要な用語や概念を、試験対策だけでなく
実務にも役立つ形でわかりやすく解説します。
建築施工管理技士を目指す方はもちろん、
建築士試験の受験者や建築設計に携わる方にも有用な内容となっています。
これを機に、試験勉強と実務知識の両立を目指しましょう!✨

屋内の空気環境基準値
以下の表に、屋内の空気環境基準値を示します。単位も併せて確認しましょう。
項目 | 基準値 [単位] |
---|---|
浮遊粉じん量 | 0.15 mg/m³ 以下 |
一酸化炭素(CO) | 6 ppm 以下 |
二酸化炭素(CO2) | 1000 ppm 以下 |
温度 | 18~28 [℃ |
相対湿度 | 40~70 % |
気流 | 0.5 m/s 以下 |
(参考:厚生労働省 建築物環境衛生管理基準について)
換気量と換気回数
必要換気量の計算式
換気量(Q)は、次の式で求められます。
Q = CO2発生量 ÷ (屋内CO2許容濃度ー外気CO2濃度)
屋内の人数が増えるほどCO2消費量は増えるので、換気量は増えることになります。
換気回数の計算式
換気回数は以下の式で求めます。
n = Q ÷ V
室内の容積(V)に対して、どれだけの換気量(Q)が必要かを計算することで、
適切な換気回数n(回)を算出できます。
換気量が一定の場合は、大きい部屋ほど換気回数が少なくて済むことになります。
部屋の容積と換気回数の関係
一般的に、用途に応じた適切な換気回数の目安が定められています。以下は参考例です。
- 住宅:0.5~1.0 回/h
- オフィス:1.0~2.0 回/h
- 飲食店:10~20 回/h
(参考:三菱電機株式会社 必要換気量の求め方)
換気方法
風力での換気
- 換気量は開口部の面積、風速、および風圧係数に依存します。
- 換気量は風上と風下の風圧係数の差の平方根に比例します。
内外温度差での換気
- 換気量は開口部面積、開口部の温度差に依存します。
- 換気量は開口部温度差の平方根に比例します。
- 吸気口は天井高さの1/2以下の高さに設置する必要があります。
- 中性帯(屋内外の気圧差が無くなる位置)は、開口が大きい側に近くなる。

(参考:LIXILビジネス情報 風を設計する)
換気の効率
- 換気経路が長いほど換気効率が向上します。
吸気口と排気口は、部屋の最も遠い対角の位置であると最も効果的です。 - 冷暖房を行う部屋では、全熱交換器を使用すると換気による熱負荷を軽減できます。

(参考:YKK AP株式会社 窓がポイント!住まいのじょうずな換気方法)
まとめ
換気は、建築施工管理技士試験において頻出するテーマのひとつです。
空気環境基準値、換気量の計算方法、換気方式の特性をしっかり理解し、試験問題に対応できるようにしましょう。
これらの知識は、建築施工管理技士試験だけでなく、
建築士試験や実際の設計業務でも活用できる重要なポイントです。
基本的な考え方を身につけて、試験では確実に得点しましょう!
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